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2016-07-11

ハバナ葉巻

Dieu est un fumeur de havanes / Tu n'es qu'un fumeur de gitanes


"Dieu est un fumeur de Havanes" という曲からです。

それぞれ曲の出だしと、二節目の最初の部分です。

この曲は Serge Gainsbourg (セルジュ・ゲンズブール) というフランスの大歌手の曲です。


発音はこちらの YouTubeで聞いて確認してみてください。



Catherine Deneuve (カトリーヌ・ドゥヌーヴ) というこれまた大女優と、妖しくデュエット。


発音をいちおうカタカナで確認、

    Dieu est un fumeur de havanes

    ディウ エタン フュムール ドゥ アヴァヌ

    Tu n'es qu'un fumeur de gitanes

    テュ ネ カン フュムール ドゥ ジタヌ

となります。


    ※ 歌詞全部は、 Paroles Serge Gainsbourg Dieu Fumeur De Havanes (feat Catherine Deneuve) lyrics - musique en parole などにあります。


単語を見ていくと、

Dieu は 「神」、fumeur は動詞 fumer (たばこを吸う)の名詞で 「たばこを吸う人」 「喫煙者」。

havane は発音は 「アヴァヌ」 ですが直前の前置詞の de とくっついて d'havane となってない (エリジョン [母音字省略] していない) ので、havane の h は 「有音の h」 です。

La Havane (ラ アヴァヌ) でキューバの首都ハバナのことになります。

小文字で havane だと、ハバナ産の葉巻のことです。

ハバナ産の葉巻は有名でちょっと高級品という感じです。

吉田茂もチェ・ゲバラもケネディも吸っていた (らしい) です。


すると、

    Dieu est un fumeur de havanes

で、

    神はハバナ葉巻の喫煙者です

        ↓

    神はハバナの葉巻を吸っている

という感じか。

神様なので高級な葉巻を吸っているんでしょうか。


それにたいして、

    Tu n'es qu'un fumeur de gitanes

の gitane はフランスの普通の巻きたばこで、安くてきつい味の庶民派です。

gitane はもともとは 「(スペインの)ジプシーの女」 のことで、たばのジタンのパッケージは青色をバックにおそらくフラメンコを踊っている女のシルエットで、とてもおしゃれでかっこいいです。

    → ジタンのパッケージ画像


日本語の Wikipedia によると、ジタンを吸っているのは、 これを歌っているセルジュ・ゲンスブール、俳優のジャン・レノ、ジョン・レノンにルパン三世と紅の豚(!) ...。

ne ... que ~ は、「~しか…ない」 という限定の表現なので、

    Tu n'es qu'un fumeur de gitanes

は、

    あなたはジタンの喫煙者でしかない

         ↓

    あんたはジタンを吸ってるだけの男

という感じか。 訳しすぎかな。


2016-01-17

さよならを言いに来たんだ

Je suis venu te dire que je m'en vais

Serge Gainsbourg (セルジュ・ゲンズブール) というフランス20世紀の大アーチスト (1928-1991) の歌のタイトルです。



発音は、

    Je suis venu te dire

    ジュ スュイ ヴニュ トゥ ディール

    que je m'en vais

    ク ジュマンヴェ

というかんじ。


最初の

    Je suis venu

の suis venu は venir の複合過去です。

    私は来た

となります。


続いて

    Je suis venu te dire

と、 (te) dire という不定詞(動詞の原形)が続いています。

venir のあとに不定詞がくると、

    ~しに来る

という意味なので、

    Je suis venu te dire

で、

    君に言いに来た

です。


何を言いに来たかというと、

    Je suis venu te dire que je m'en vais

となっています。

   dire que ...

の ... には、〈主語 + 動詞〉 が来て、

    ~は…する (である) と言う

となります。


いま ... の箇所は、

    je m'en vais

となってます。

m'en vais ってなんでしょうか。


m'en vais を不定詞(動詞の原形)に戻してみると ( me は se にして)

    s'en aller

となるので、辞書を調べます。

そうすると aller の説明の中に s'en aller が見つかります。

    立ち去る、出て行く、消える、死ぬ

などと書いてあります。


これは別れの歌なんですね!


    Je suis venu te dire que je m'en vais

    私は君に私は立ち去ると言いに来ました

        ↓

    君にさよならを言いに来たんだ


2015-11-16

沢田研二: 世界の果てから

MON AMOUR JE VIENS DU BOUT DU MONDE



この人 ↑ は、沢田研二、愛称 ジュリー という人です。

最近知ったのですが、かつてフランスでレコードをリリースしていました!

なかりヒットしたらしいです。

日本でも全盛期のころ、1975年です。


タイトルは、

    MON AMOUR JE VIENS DU BOUT DU MONDE

    モナムール ジュ ヴィェン デュ ブ デュ モンド




最初の mon amour の amour は 「愛」 の他に 「愛する人」 という意味もあるので、「私の愛する人」 ということになりますが、この場合は呼びかけです。

訳せば、

    ぼくの愛する人よ

ですが、呼びかけなので、

    ねぇ

とか、

    あなた

とか、

    お前

とかのほうがよいかもしれません。


je viens の viens は動詞 venir の直説法現在形なので、

    私は来る、私は来ている

du bout の bout は男性名詞で 「端、終わり、果て」 で、

    le bout du monde

だと、

    世界の果て

ですね。

    ※ du monde の du は 〈 前置詞 de + 定冠詞 le 〉 の縮約形です。


では、du bout du monde の最初の du は何かというとやっぱり

    〈 前置詞 de + 定冠詞 le 〉 の縮約形

ですが、この場合の de の意味は 「~の」 ではなく、

    ~から

と取るのがよいです。

つまり、

    je viens du bout du monde

で、

    私は世界の果てから来ている

です。


ですので、

    Mon amour, je viens du bout du monde.

    ねぇ、ぼくは世界の果てから来たんだよ

という感じでしょうか。



2015-09-09

愛の喜び ― 歌ってみた。

Plaisir d'amour

先日歌詞の冒頭を載せた 「愛の喜び」 を歌ってみました...。

    → 愛の喜び (シャンソン) 1
    → 愛の喜び (シャンソン) 2




深夜の小田急線の電車が入ってくるときに歌ったのでだれにも聞こえてないはず。

スマホを縦にして撮影してしまったので見づらくてすみません...。

歌詞は、

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
Chagrin d'amour dure toute la vie.

です。

歌詞解説は、「愛の喜び (シャンソン) 1」 と 「愛の喜び (シャンソン) 2」 にあります。




2015-08-10

星に願いを 3 (ピノキオ)

ディズニー映画 『ピノキオ』 の曲 「星に願いを」 のフランス語バージョンを聞いています。

 映画 『ピノキオ』より
映画 『ピノキオ』 より


今日はその歌詞の冒頭のブロック第3回目です。



    Quand on prie la bonne étoile      コントン プリ ラ ボンネトワル
    La Fée Bleue secoue son voile    ラ フェ ブル スク ソン ヴォァル
    Et vient accorder                      エ ヴィヤンタコルデ
    Ce qu'on a demandé                  ス コンナ ドゥモンデ

    → 1回目 「星に願いを 1」
    → 2回目 「星に願いを 2」


Et vient accorder の et は 「そして」、 vient は venir (来る) という動詞が活用したものですが、その直説法現在形の活用を確認しておきましょう。

    je viens              ジュ ヴィヤン
    tu viens              テュ ヴィヤン
    il vient               イル ヴィヤン
    nous venons       ヌ ヴノン
    vous venez         ヴ ヴネ
    ils viennent         イル ヴィエンヌ

となるので、vient の主語は il に代表される三人称単数ということなります。


で、この vient の後ろには、accorder という動詞の原形 (不定詞) がそのまま来ています

venir の後ろに不定詞が直接続くときは、

    ~しに来る

といった意味になります。

accorder は 「認める、与える、調和させる」 といった意味がありますが、いずれにせよ、

    vient accorder

で、

    アコルデしに来る

ということになります。


何をアコルデするかということ、つまり accorder の目的語は、次の行の、

    Ce qu'on a demandé

になっています。

ce que は、その後に 主語と動詞の組み合わせが来て、

   ~するところのもの

といった感じになります。

たとえば、

    ce que tu cherches

だと、「きみが探しているもの」 です。

今回は、

    on a demandé

なので、

    人が要求したもの

となります。

※ demandé は動詞 demander (頼む、要求する) の過去分詞で、直前の a ( < avoir ) とセットで複合過去になっています。


ですので、

    Ce qu'on a demandé

で、

    人が要求したもの、頼んだもの

です。

この主語の on は、一行目の

    Quand on prie la bonne étoile

    優しい星に祈るとき

の on と同じなので、

    Et vient accorder
    Ce qu'on a demandé

で、

    与えに来てくれる
    (祈って)頼んだもの、お願いしたものを

という感じです。


では、vient accorder の主語は誰でしょう?

もう一度全体を見ると

    Quand on prie la bonne étoile
    La Fée Bleue secoue son voile
    Et vient accorder
    Ce qu'on a demandé

となっているので、

    La Fée Bleue
        secoue son voile
          et
        vient accorder ce qu'on a demandé

という感じで、secoue と vient が et でつながれているのです。


全体の訳は、

    優しい星に祈るなら
    青い妖精がヴェールを揺らして
    かなえに来てくれる
    願ったことを

みたいになるでしょう。

2015-08-09

星に願いを 2 (ピノキオ)

La Fée Bleue secoue son voile

ディズニーの映画 『ピノキオ』 の歌 「星に願いを」 の歌詞を見ています。

 映画 『ピノキオ』より
映画 『ピノキオ』 より


今日は2回目です。

    → 1回目 「星に願いを 1」


歌詞の最初のブロックは、

    Quand on prie la bonne étoile      コントン プリ ラ ボンネトワル
    La Fée Bleue secoue son voile    ラ フェ ブル スク ソン ヴォァル
    Et vient accorder                            エ ヴィヤンタコルデ
    Ce qu'on a demandé                     ス コンナ ドゥモンデ

となっています。

実際の音楽はYouTubeのディズニーのチャンネルで聞くことができます。




今日やるのは歌詞の2行目、

    La Fée Bleue secoue son voile

です。

fée は 「妖精」 (女性名詞) で英語では fairy (フェアリィ) です。

bleu は 「青い」 という形容詞なので (女性名詞に付いているので語末に e がついている )、

    La Fée Bleue

で、「青い妖精」 ですが、Fée Bleue と大文字で始まっています。

大文字で始まるのはふつう固有名詞です。

ここでは、世界のどこかにいるかもしれない青い妖精のことではなく、ピノキオの物語に出てきて重要な役割を果たす 「あの青い妖精」 のことを言っているのでしょう。 つまりその青い妖精の名前(固有名詞) が La Fée Bleue なのでしょう。


で、その青い妖精が何をするかというと

    La Fée Bleue secoue son voile

です。

secoue は動詞 secouer [スクエ](揺する) が活用したものです。 直説法現在の三人称単数形です。

    ※ secouer の活用は aimer や parler と同じです。


voile は女性名詞で 「ヴェール、覆い」 です。 (英語では veil )

son は 「だれだれの~」 を表す「所有形容詞」 というやつです。

son は 「だれだれ」 の部分が三人称単数なので、たとえば 「彼の」 とか 「彼女の」 とかです。

    ※ 所有形容詞について解説している投稿
      → 二週間爪を伸ばしておけ (2013.05.05)
      → 不幸が俺の神だった (2014.02.22)


今回の場合は 「青い妖精が彼女の (自分の) ヴェールを揺する」 となります。

    青い妖精がヴェールを揺らす

という感じです。



2015-08-07

星に願いを 1 (ピノキオ)

Quand on prie la bonne étoile

ディズニーの1940年の映画 『ピノキオ』 で歌われた 「星に願いを」。

 映画 『ピノキオ』より
映画 『ピノキオ』 より


そのフランス語版を YouTube で聞いてみましょう。



冒頭の歌詞は、

    Quand on prie la bonne étoile
    La Fée Bleue secoue son voile
    Et vient accorder
    Ce qu'on a demandé

    コントン プリ ラ ボンネトワル
    ラ フェ ブル スク ソン ヴォァル
    エ ヴィヤンタコルデ
    ス コンナ ドゥモンデ

となっています。


最初の、

    Quand on prie la bonne étoile

を見てみましょう。

    quand (カン) [接続詞] ~が...する時
    on (オン) [代名詞] (一般的な・不特定の) 人は/が
    prie < 動詞 prier の直説法三人称現在形
    prier [動詞] ~に祈る

prier の直説法現在の活用を確認しておくと、

    je prie
    tu pries
    il prie
    nous prions
    vous priez
    ils prient

となり、 parler や aimer なとど同じです。


ですので、

    Quand on prie

までで

    人が...に祈るとき

となります。

その祈る対象は、

    la bonne étoile

で、 bonne は形容詞 bon の女性形、 ( bon の女性系は bone ではありません )

étoile は、「星」 です。 女性名詞です。


そうすると、

    Quand on prie la bonne étoile 

は、

    人が優しい星に祈る時

というふうになります。


(続く...)


2015-08-04

愛の喜び (シャンソン) 2

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
Chagrin d'amour dure toute la vie.

Plaisir d'amour
(フランス語初級)


きのうに続いて Plaisir d'amour のつづきを見ます。

今日は、Nana Mouskouri (ナナ・ムスクーリ) というギリシャ人の歌手が歌っているバージョンを紹介します。



2番目のフレーズは、

    Chagrin d'amour dure toute la vie

    シャグラン ダムール デュール トゥット ラ ヴィ

です。

最初のフレーズは plaisir d'amour で始まっていましたが、

2番目は chagrin d'amour です。

chagrin は、「 悩み、悲しみ 」 (男性名詞) なので、

    chagrin d'amour

は、

    愛の悩み、愛の悲しみ

です。


次には同じ dure という動詞が来ているので、

    Chagrin d'amour dure

で、

    愛の悲しみは続く

となります。

愛の喜びはほんの短い間だけ続くのでしたが、愛の悲しみのほうはどのくらい続くのか?


最後の、

    toute la vie

は、

    一生

という意味になるので、

    Chagrin d'amour dure toute la vie

で、

    愛の悲しみは一生続く

となります...。


まとめると、

    Plaisir d'amour ne dure qu'un moment,
    Chagrin d'amour dure toute la vie.

    愛の喜びはほんの短い間しか続かない、
    愛の悲しみは一生続く。

です。


2015-08-03

愛の喜び (シャンソン) 1

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment

Plaisir d'amour

Plaisir d'amour という曲があります。

聞けばきっとみなさん知っていると思います。





このビデオは、Brigitte Bardot (ブリジット・バルドー) という女優が歌っているバージョンです。


タイトルの Plaisir d'amour ですが、

plaisir (プレズィール) は 「喜び、快楽」 (男性名詞)、

amour (アムール) は 「愛」(男性名詞) なので、

    plaisir d'amour

で、

    愛の喜び

みたいな感じです。


歌詞の最初は、

    Plaisir d'amour ne dure qu'un moment

    プレズィール ダムール ヌ デュール カン モモン

です。

主語は、 plaisir d'amour 、「愛の喜びは」。

動詞は dure で、 durer という動詞の現在形 (直説法現在三人称単数形)。

durer は、

    続く、持続する

という意味です。


この dure を囲んでいる、 ne ... que ~ は、

    ~ しか ... ない

という意味でした。

ので、

    Plaisir d'amour ne dure que ~

で、

    愛の喜びは~しか続かない

です。


最後の

    un moment

は、

    短い時間、瞬間

という男性名詞ですが、ここでは

    短い時間の間、瞬間の間

みたいな感じで (副詞的に使われていま) す。


全体で、

    Plaisir d'amour ne dure qu'un moment

    愛の喜びは短い時間しか続かない

ということになります。


では、みんなで歌いましょう!

♪ プレズィール ダームール ヌ デュール カン モッモーン ♪