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2018-05-05

ぼくはよく子どもたちに怖がられた。それが悲しかったんだ。

"Souvent les enfants avaient peur de moi,  ça me rendait triste."  
(André le Géant)

スポーツ紙 L'Équipe (レキップ)のWebサイトの特集記事からです。

日本でも大人気だった超巨漢プロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントの生涯。


タイトルは、

    La vie incroyable d'André le Géant
    ラヴィ アンクロワィャーブル ダンドレ ル ジェアン

    アンドレ・ル・ジェアンのおどろくべき一生

となっています。

André the Giant はフランス語では、André le Géant (アンドレ ル ジェアン)です。

1946年、フランスのグルノーブル(Grenoble)生まれ。



この記事の中で取り上げられている、アンドレ・ザ・ジャイアントの言葉、

    Souvent les enfants avaient peur de moi,  ça me rendait triste.

を見てみます。

発音はこんな感じです。

    Souvent les enfants avaient peur de moi, 
    スヴァン レザンファン アヴェプールドゥムワ

    ça me rendait triste
    サムランデ トゥリスト


souvent は副詞で「よく・しばしば」(英語の often)。

avaient は avoir の半過去形。

    ※ 半過去形の活用については 「チャンは...だろうか? その1」 を見てください。

peur は女性名詞で「恐れ」(英語の fear)です。

avoir peur de ~ で「~を恐れる、怖がる」。

moi は「私」です。

de は前置詞。前置詞の後に「私」とか「あなた」とか「彼」とか、つまり「人称代名詞」が来るときは「強勢形」になる、と習いました。

強勢形はそれぞれ、

    je - moi    (ムワ)
    tu - toi      (トゥワ)
    il  - lui       (リュイ)
   elle - elle    (エル)
   nous - nous   (ヌー)
   vous - vous    (ヴー)
   ils - eux         (ウ)
  elles - elles     (エル)

となります。

前半は、

    Souvent les enfants avaient peur de moi
    よく、子どもたちが私を怖れました

です。

後半の ça me rendait triste の ça は、その場にあるモノや話題になっている事柄を示す「これ、それ、あれ」です。

rendait は動詞 rendre の半過去形。

  ※ rendre の直説法現在形の活用を確認しておきます。

          je rends            ジュラン
          tu rends           テュラン
           il rend             イルラン
      nous rendons       ヌランドン
      vous rendez         ヴランデ
         ils rendent        イルランド


rendre には〈rendre A B〉という形をとって「AをB(の状態)にする」という用法があります。

    ※ Bの箇所には形容詞が来ます。

たとえば、

    Ça rend André le Géant heureux.
   サ ラン アンドレ・ル・ジェアン ウル

だと、André le Géant が〈A〉で heureux が〈B〉なので

   それはアンドレ・ル・ジェアンをハッピーにする。

です。

ça me rendait triste の場合は、〈A〉にあたるのは me なので、

    それが私を悲しくさせていた

となります。


全部で、

    Souvent les enfants avaient peur de moi,  ça me rendait triste.

    しばしば子どもたちが私を怖がった、それが私を悲しくさせた
          ↓
    ぼくはよく子どもたちに怖がられた。それが悲しかったんだ。