Il n'y a pas de raison de croire qu'on se fera détruire par nos robots
ドアを空けて仲間を通してやる四足歩行のロボット(開発: ボストン・ダイナミクス社Boston Dynamics)に関連したインタビュー記事(RFI, 2018/02/16)。
その記事の見出しです。
[発音]
Il n'y a pas de raison de croire
イルニァパドゥレゾンドゥクロワール
qu'on se fera détruire par nos robots
コンスフラデトリュィール パルノロボ
[文の意味]
il n'y a pas は il y a の否定なので「~がない」となります。
raison がないと言っていますが、この場合は raison (女性名詞)の持つ次のような意味のうちのどれに当たるでしょうか。
・理由
・理性
・理屈
・比率
あと、raison の前の de は何でしょうか。
前置詞の de ?
de には、
「直接目的語につく不定冠詞(un, une, des)や部分冠詞(du, dela)は否定文で de になる」
という文法規則の de (冠詞の de)もあります。
たとえば、
→ 名詞・冠詞 - 北鎌フランス語講座 - 文法編
さんや、
→ フランス語 文法 否定のde:カード
さんがきちんと解説してくれています。
つづいて、Il n'y a pas de raison de croire までで、
...と思う(信じる)理由はない
という感じでしょう。
croire (信じる・思う)の内容は、
qu'on se fera détruire par nos robots
で示されています。
この場合の que は、つぎに〈主語+動詞...〉からなる「節」がくる印です。
※ 節…文の中に組み込まれた〈主語+動詞...〉からなる部分。
この節の単語は、
on : 人は
se fera ... : ~されるだろう
détruire : 破壊する・絶滅させる
par : ~によって
nos robots : われわれのロボット
となります。
fera は faire の直説法単純未来形ですね。
活用を確認しておきましょう。
je ferai ジュフレ
tu feras テュフラ
il fera イルフラ
nous ferons ヌフロン
vous ferez ヴフレ
ils feront イルフロン
※ ferai を「フェレ]と読まないように注意!
→ 単純未来形が出てくる記事
そして 〈se faire + 不定詞(動詞の原形)〉で「~される」という受け身の意味になります。
[訳文例]
Il n'y a pas de raison de croire qu'on se fera détruire par nos robots.
われわれのロボットによって人が絶滅させられると信じる理由はない。
↓
われわれの作るロボットが人間を殺傷してしまうなんてことは考えられない。