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2025-01-30

存在の耐えられない軽さ

 L'insoutenable légèreté de l'être


チェコスロヴァキア出身のフランスの作家 Milan Kundera(ミラン・クンデラ, 1929-2023)の作品のタイトルです。

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◆ 発音は、

L'insoutenable légèreté de l'être
ランストゥナーブル レジェルテ ドゥ レートル



◆ 単語

insoutenable の in- は「否定」の意味があります。

in- を取った soutenable は、soutenirという動詞から。

soutenir は「支える」「支持する」「耐える」。

soutenir に -able(できる)がついて soutenable「指示できる」「耐えられる」という形容詞に。

なので、insoutenableは「指示できない」「耐えられない」(形容詞)。

légèreté は形容詞  léger (軽い)の名詞形で、「軽さ」「軽やかさ」(女性名詞)。

l'être は動詞 être が名詞として使われています。

動詞の être は「~である」のほかに「~がある」「存在する」という意味があります。

ここでは être は「在ること」「存在」です。


以上、

L'insoutenable légèreté de l'être


存在の耐えられない軽さ

となります。


(ここまで)

2024-05-26

ヘルダーリンという存在のきらめきは

René Char の "La Conversation souveraine" から。


Le scintillement de l’être Hölderlin finit par aspirer le spectre pourtant admirable du romantisme allemand. Nerval et Baudelaire ordonnent le romantisme français entrouvert par Vigny et gonflé par Hugo. Rimbaud règne, Lautréamont lègue. Le fleuret infaillible du très bienveillant Mallarmé traverse en se jouant le corps couvert de trop de bijoux du symbolisme. Verlaine s’émonde de toutes ses chenilles : ses rares fruits alors se savourent.


◇ むずかしいけど訳してみました。

ヘルダーリンという存在のきらめきは、最後に、ドイツ・ロマン主義の亡霊 ― とはいえ感嘆すべき亡霊 ― を吸い込む。ネルヴァルとボードレールは、ヴィニーによって開かれ、ユゴーが膨らませたフランスのロマン主義を整える。ランボーは君臨し、ロートレアモンは遺贈する。好意に満ちたマラルメの無謬の剣は、象徴主義の宝飾で過剰に覆われた身体を、軽々と貫く。ヴェルレーヌは自分の身体から、象徴主義の青虫を一匹残らず剥ぎ取る。だから彼の見事な果実はゆっくり味わって食べられる。


◇ ここに出てきた人たちの生没年です。

.. Hölderlin : 1770-1843

.. Nerval : 1808-1855

.. Baudelaire : 1821-1867

.. Vigny : 1797-1863

.. Hugo : 1802-1885

.. Rimbaud : 1854-1891

.. Lautréamont : 1846-1870

.. Mallarmé : 1842-1898

.. Verlaine : 1844-1896


◇ 同じ箇所の以下の訳文が、中嶋美貴「ルネ・シャール、〈基底〉への形式上の反抗」(WASEDA RILAS JOURNAL NO.2 (2014.10))にあります。参考にさせていただきました。

「へルダーリンの存在のきらめきは、ドイツロマン主義のそれでもやはり素晴らしい効力範囲をついに吸い込むに至る。ヴィニーによって開かれ、ユゴーによって膨らまされたフランスロマン主義をネルヴァルとボードレールは整える。ランボーは支配し、ロートレアモンは次世代に伝える。マラルメのとても好意的な不謬の剣は、象徴主義のあまりに多くの宝石で覆われた身体を演じながら通過する。ヴェルレーヌは芋虫たちを自らそぎ落とす、つまりそれゆえ、そのとき彼の稀少な果実は風味豊かなものとなる。」


(2024.05.26)

 

2017-03-24

文学とは何か


Jean-Paul Sartre (ジャン=ポール・サルトル)という20世紀後半に有名だったフランス人文学者・哲学者がいます。

今回はその書名にもなっている、

    Qu'est-ce que la littérature ?

という文について。

発音は、

    Qu'est-ce que la littérature ?
    ケスク            ラ リテラチュール

です。

qu'est ce-que は「何」という表現。

littérature は「文学」(女性名詞)。

なので、

    Qu'est-ce que la littérature ?

で、

    文学とは何か。

となります。

この書籍の日本語訳は人文書院という出版社から出ていますが、在庫はないみたいです。




※ サルトルの生没年の覚え方(?)については以下の記事を見てください。