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2018-08-17

「ソウルの女王」アレサ・フランクリン、死す

Aretha Franklin, la «reine de la soul» s'est éteinte

「ソウルの女王」、アレサ・フランクリンが亡くなりました。

RFIの記事の見出しからです。

    → Aretha Franklin, la «reine de la soul» s'est éteinte - Culture - RFI

発音は、

    Aretha Franklin, la «reine de la soul» s'est éteinte
    アレタ・フランクリン ラ レヌ ドゥ ラ ソル セテタント

です。

la «reine de la soul» は、冒頭の Aretha Franklin の言い換え(同格)です。

reine は「女王」(女性名詞)。

s'est éteinte は s'éteindre の複合過去形です。 この表現については前回の記事を見てください。

    → 炎の髪のアコーディオン奏者、息を引き取る (2018.8.11)


全体で、

    Aretha Franklin, la «reine de la soul» s'est éteinte.

    「ソウルの女王」アレサ・フランクリンが息を引き取った。

となります。


2018-08-11

炎の髪のアコーディオン奏者、息を引き取る

L'accordéoniste aux cheveux de feu s'est éteinte.

ニュース雑誌 Le Point のニュースから(2018.6.1)。



この記事のタイトルは

    Yvette Horner, mort de la reine du bal
    イヴェット オルネル モール ドゥ ラ レヌ デュ バル

です。

Yvette Horner (イヴェット・ホーナー)は、フランスのアコーディオン奏者。

mort はここでは名詞(女性名詞)で「死」。

    ※ mort という形はほかに、動詞 mourir の過去分詞も同じ形です。

reine は「女王」(女性名詞)、bal は「舞踏会」「ダンスパーティー」

なので、

    Yvette Horner, mort de la reine du bal

は、

    イヴェット・ホーナー、舞踏会の女王の死

とか、

    イヴェット・ホーナー、ダンスパーティーのクイーンの死

とかになります。

さて、

    L'accordéoniste aux cheveux de feu s'est éteinte.
    ラコルデオニスト オ シュヴ ドゥ フ セテタント

はこの記事本文の最初の一文です。

accordéoniste は「アコーディオン奏者」。 男性も女性も同じ形です。
cheveux は男性名詞 cheveu 「髪の毛」の複数形。
feu は「火」「炎」、男性名詞。

aux は 〈前置詞 à + 定冠詞 les〉 です。

l'accordéoniste aux cheveux de feu で「炎の髪のアコーディオン奏者」っていう感じです。

この記事の写真を見ても髪の毛が真っ赤に燃えています!

aux cheveux de feu の前置詞 à はどういう役割なのか。

たとえば、

    chambre à deux lits : ツインルーム
    シャンブル ア ドゥ リ

    café au lait : カフェオレ

で使われている à と同じで、「~を持った」「~の入った」という用法です。

動詞部分の s'est éteinte は、直説法複合過去になっています。

éteinte は動詞 éteindre(エタンドル)「消す」の過去分詞 éteint に e がついたもの。

éteindre は代名動詞 s'éteindre になると「消える」という意味になります。

また、主語が人とかだと「息絶える」、つまり「亡くなる」ということになります。

代名動詞の複合過去形では être が使われます。

「彼は息絶えた」だと、

    Il s'est éteint.

となります。

主語が女性だと今回の例文のように、

    Elle s'est éteinte.

となり、éteint に e が付きます。

つまり、過去分詞 éteint は主語に性数一致します。


全体で、

    L'accordéoniste aux cheveux de feu s'est éteinte.

    炎の髪のアコーディオン奏者、息を引き取る

です。


◆ 代名動詞の複合過去における過去分詞の性数一致

代名動詞の複合過去だと、過去分詞がいつでもその主語に性数一致する、というわけではありません。

その代名動詞の性格(構成)によって異なります。

代名動詞で使う代名詞 (s'éteindre の se とか)を「再帰代名詞」といいます。

「再帰」というのは、代名詞が「自分を~する」「自分に~する」というような意味になっているからです。

s'éteindre だと、「自分(se)を消す」→「消える」→「息を引き取る」とういうかんじです。

代名動詞 se laver だと、「自分を洗う」→「体を洗う」。

se lever だと「自分を起こす」→「起きる」。

se laver les mains だと「自分に手を洗う」→「手を洗う」。

そして、これらを主語を elle にして複合過去にすると、

    Elle s'est lavée.
    Elle s'est levée.
    Elle s'est lavé les mains.

となり、Elle s'est lavé les mains. の場合だけ、lavé に e がつきません。

なぜか。

代名動詞の再帰代名詞が動詞の「直接目的語」になるときだけ、主語に性数一致します。

se laver les mains の場合だけ、動詞 laver の直接目的語は se ではなく les mains になっています。

う~ん...。

もっと詳しい説明が、

    → 【フランス語文法】代名動詞の用法と作り方を解説(性数一致や4つの用法・命令法・複合時制) | フラ勉-フランス語を勉強するサイト 

    → 北鎌フランス語講座 - 文法編「助動詞」 - 北鎌フランス語講座 - 文法編

などにあります!

このブログ(「フランス語を学ぶ人」)だと、

    → これは失敬、どうも髪の毛が (2013.02.09)

に少しあります!



2018-08-07

ホイッスルの合図でワールドカップが始まった

Le début de la Coupe du monde a été sifflé.

[ France Culture, 2018.7.16]

ちょっと古いですが、France Culture (フランス キュルチュール)のニュースレターの一文。

※ France Culture は、文化・芸術・社会科学などを専門とするラジオチャンネルです。

    → France Culture

この文の発音をカタカナで書いてみます。

    Le début de la Coupe du monde a été sifflé.
    ルデビュ ドゥラクップデュモンド アエテシフレ

Coupe は大文字で始まっています。
ここでは(今年の)サッカー・ワールドカップの「カップ」です。

coupe は「カップ」(女性名詞)。

début は「初め・始まり」(男性名詞)。

a été の部分は 〈avoir + 過去分詞〉で複合過去。

été は être の過去分詞ですね。

そして、été sifflé で〈être + 過去分詞〉なので「受動態」(~される)です。

siffler は「口笛を吹く」、「笛(ホイッスル)で合図する」。

全体で、

    ワールドカップの始まりが笛で合図された。
        ↓
    ホイッスルの合図でワールドカップが始まった。

となります。