La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,
Occupent nos esprits et travaillent nos corps,
Et nous alimentons nos aimables remords,
Comme les mendiants nourrissent leur vermine.
[Baudelaire, "Les Fleurs du mal", 1861]
ボードレールというフランスの詩人の『悪の華(はな)』という詩集の冒頭 Au lecteur 「読者へ」 の出だしです。
今回は前半の2行を見てみます。
【発音】
La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,
ラ ソティーズ レルール ル ペシェ ラ レズィーヌ
Occupent nos esprits et travaillent nos corps,
オキュプ ノゼスプリ エ トラヴァーユ ノ コール
Baudelaire, "Les Fleurs du mal"
ボドレール レ フレール デュ マル
Au lecteur
オ レクトゥール
ボードレールというフランスの詩人の『悪の華(はな)』という詩集の冒頭 Au lecteur 「読者へ」 の出だしです。
今回は前半の2行を見てみます。
【発音】
La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,
ラ ソティーズ レルール ル ペシェ ラ レズィーヌ
Occupent nos esprits et travaillent nos corps,
オキュプ ノゼスプリ エ トラヴァーユ ノ コール
Baudelaire, "Les Fleurs du mal"
ボドレール レ フレール デュ マル
Au lecteur
オ レクトゥール
【語句】
sottise [ソティーズ] (女性名詞) 愚かさ
sottise [ソティーズ] (女性名詞) 愚かさ
erreur [エルール] (女性名詞) 過ち、誤り
péché [ペシェ] (男性名詞) (宗教上の)罪
lésine [レズィーヌ] (女性名詞) 吝嗇(りんしょく)
occuper [オキュペ] (動詞) を占領する、を占める
esprit [エスプリ] (男性名詞) 精神、心
travailler [トゥラヴァイエ] (自動詞) 働く、(他動詞) に働きかける、を悩ませる・苦しめる
corps [コール] (男性名詞) 体、身体、肉体 * 単数でも最後に -s がつきます。
Charles Baudelaire [シャルル ボドレール] 1821-1867。フランスの詩人、批評家。
fleur [フルール] (女性名詞) 花
mal [マル] (男性名詞) 悪、痛み
lecteur : (男性名詞) 読者
occuper [オキュペ] (動詞) を占領する、を占める
esprit [エスプリ] (男性名詞) 精神、心
travailler [トゥラヴァイエ] (自動詞) 働く、(他動詞) に働きかける、を悩ませる・苦しめる
corps [コール] (男性名詞) 体、身体、肉体 * 単数でも最後に -s がつきます。
Charles Baudelaire [シャルル ボドレール] 1821-1867。フランスの詩人、批評家。
fleur [フルール] (女性名詞) 花
mal [マル] (男性名詞) 悪、痛み
lecteur : (男性名詞) 読者
【文の構成】
* 「La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,」がこの文の主語、述語動詞は occupent と travaillent 。主語が三人称複数なのでそれに合わせて occuper が occupent に、travailler が travaillent になっています。
La sottise, l'erreur, le péché, la lésine,
愚かさと過ちと罪と吝嗇が
Occupent nos esprits
私たちの精神を占め
et travaillent nos corps,
そして私たちの肉体を悩ませる。
【和訳】
_ 愚かさ、過ち、罪、吝嗇が私たちの精神を占領し、私たちの肉体に働きかける。
_ 愚かさと過ちと罪と吝嗇が、われらの心を占拠しわれらの身体を苦しめる。
【関連情報】
(翻訳)
→ 「読者へ」 (壺齋閑話)
→ 「読者へ」 (ボードレール研究サイト)
→ 『悪の華』 (安藤元雄 訳 / 集英社文庫)
→ 『悪の華』 (鈴木信太郎 訳 / 岩波文庫)
(原文)
→ Les Fleurs du mal/1857/Au lecteur (Wikisource)
【豆知識】
芥川龍之介という明治時代の小説家が 「人生は一行のボオドレエルにも若かない。」 と言っています。 ( 「若かない」 は 「しかない」 と読みます。)
『或阿呆の一生』 という作品の冒頭です。