Comme il pleut sur la ville ;
Quelle est cette langueur
Qui pénètre mon coeur ?
※ ヴェルレーヌと同時代の画家、ギュスターヴ・カイユボット ( Gustave Caillebotte ) の作品、「パリの通り、雨」 ( Rue de Paris, temps de pluie ), 1877年。
ポール・ヴェルレーヌ (Paul Verlaine) という19世紀後半の詩人がいます。
以前何度か扱った アルチュール・ランボー (Arthur Rimbaud) の友だちです。
Paul Verlaine (1844-1896)
堀口大學 (ほりぐちだいがく 1892-1981 ) という詩人でフランス文学者が訳した、
巷(ちまた)に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
という詩で有名です。
その詩の原文の最初は、
Il pleure dans mon coeur
Comme il pleut sur la ville ;
Quelle est cette langueur
Qui pénètre mon coeur ?
です。
今回は、ちょっとこれを見てみましょう。
発音は、
Il pleure dans mon coeur
イル プルール ドン モン クール
Comme il pleut sur la ville ;
コム イル プル シュル ラ ヴィル
Quelle est cette langueur
ケレ セット ラングール
Qui pénètre mon coeur ?
キ ペネートル モン クール
という感じです。
YouTube で聞いてみましょう。
もう一つ。
二つの読み方、かなり雰囲気が違います。
さて、この詩の一行目、
Il pleure dans mon coeur
ですが、pleure は動詞 pleurer の直説法現在三人称単数形です。
pleurer は
泣く
という意味なので、
Il pleure ...
で、
彼は泣く
でしょうか。
続きは、
Il pleure dans mon coeur
で、
彼は泣く
でしょうか。
続きは、
Il pleure dans mon coeur
で、 mon は 「私の」、coeur は 「心、心臓」 (男性名詞) なので、
私の心の中で彼は泣く (泣いている)
ということでしょうか。
じつは、次の行、
がポイントです。
(続く)