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2015-03-28

上級仏単語: diffamation

上級仏単語です。


今日は、

    diffamation

です。

発音は、

    ディファマシオン

意味は、

    中傷, 名誉毀損(めいよきそん)

です。

-tion で終わっているので

    女性名詞

です!


クラクションが軋んだ音を立てた

Quatre ou cinq klaxons grincèrent à la fois.

この文は、André Malraux, "La Condition humaine" (アンドレ・マルロー『人間の条件』 ) の 1ページ目に出てきます。

    → このブログでマルローの『人間の条件』 を扱った記事

André Malraux, "La Condition humaine"
→ André Malraux, "La Condition humaine" (amazon)


まず発音を確認。

    Quatre ou cinq klaxons
    カトゥル ウ サンク クラクソン

    grincèrent à la fois
    グランセール ア ラ フワ


文の最初が Quatre ou cinq、つまり、

    4つか5つ(の)

で始まっていて、そのすぐ右隣りには、

    kalaxons

とあるので

    4つか5つのクラクソン (が)

ということになりそうです。

kalaxon は男性名詞で、

    警笛、クラクション

のことです。

    ※ もともとは kalaxon はクラクションを製造していた会社(フランス)の会社名だということです。

さて 「4つか5つ(の)クラクション」 がどうしたのか。

次に grincèrent という動詞が来ます。

動詞の活用の最後が -èrent となっているパターンはこれまでも何度か出てきています。

そうです、直説法単純過去形です。

    → 直説法単純過去形についての記事

grincèrent の不定詞は grincer (グランセ)で、意味は、

    軋む(軋む)、耳障り(みみざわり)な音を立てる

です。

grincer の単純過去形の活用を確認しておきましょう。

    je grinçai ジュ グランセ
    tu grinças テュ グランサ
    il grinça イル グランサ
    nous grinçâmes ヌ グランサーム
    vous grinçâtes ヴ グランサート
    ils grincèrent イル グランセール

ちょっと面倒ですね。


活用の語尾だけ取り出すと、

je -ai
tu -as
il -a
nous -âmes
vous -âtes
ils -èrent

となるわけですが、単純過去の活用語尾の型は 4種類ほどあります。

grincer と同じパータンになるのは、不定詞(原形)が -er で終わっている動詞です(aller も含む)。

たとえば、parler だと、
    je parlai ジュ パルレ
    tu parlas テュ パルラ
    il parla イル パルラ
    nous parlâmes ヌ パルラーム
    vous parlâtes ヴ パルラート
    ils parlèrent イル パルレール

となります。

    ※ ほかの 3種類の活用のパターンについてはまたいつか...。

また、grincer の場合、主語が ils (3人称複数) 以外のときに、 c が ç (c cédille) になっているのは、c を [ k ] (カ行)ではなく、[ s ] (サ行) と読ませるためです。

( これは直説法現在の活用のときと同様です。 詳しくはやはり別の機会に...。 待てない人はググッて調べてみてください。)

さて、
    Quatre ou cinq klaxons grincèrent

までで、

    4つか5つのクラクションが軋んだ
        ↓
    クラクションが4、5回、軋んだ音を立てた

ということになります。

最後に、
    à la fois

とありますが、fois は女性名詞で、

    ~回、~度

という回数を表しますが、à la fois は熟語で、

    同時に、一度に

という意味でした。

ですので、

    Quatre ou cinq klaxons grincèrent à la fois.

で、

    4つか5つのクラクションが一度に軋んだ音を立てた。
        ↓
    4、5台の車のクラクションが一斉に軋んだ音を立てた。

という感じになります。


この文は、小説冒頭で、Tchen という人物が夜、蚊帳が吊られたベッドに寝ている人物を刺し殺そうとして躊躇している場面に挿入されています。

この小説の書き出しについては、やはり、

    → このブログでマルローの『人間の条件』 を扱った記事

を見てください。





2015-03-24

上級仏単語: ludique

上級仏単語です。


今日の単語: ludique


発音: リュディーク ( → Forvoで発音を聞く )


品詞: 形容詞


意味: 遊びの、遊びに関する


2015-03-21

上級仏単語: truffer

今日の上級フランス語単語は、

    truffer

です。

発音は、

    トゥリュフェ

です。

    → Forvoで発音を確認


truffer は高級食材のトリュフ、

    truffe (女性名詞)

の動詞形で、

    トリュフを添える、(食材に)トリュフを詰める

という意味の他に、そこから派生して

  (~を)いっぱいに詰める

という意味でも使われます。


最近のニュースだと、イラクのバクダッドの北にあるティクリットという街が、爆弾で truffer されている、という用例がありました。




2015-03-13

上級仏単語: percuter

今日の上級仏単語は、

    percuter

です。

発音は、

    ペルキュテ

    → Forvoで発音を聞く

品詞は、

    動詞

です。


先日の、アスリートの乗ったヘリコプター同士の衝突の事故。

percuter は、

    衝突する

という意味で、この事故のニュースのなかでも percuter が使われていました。


「二台のヘリコプターが衝突した」 だと、

    Les deux hélicoptères se sont percutés.

    レ ドゥゼリコプテール ス ソン ペルキュテ

となります。



2015-03-11

上級仏単語: homicide

数日前、アルゼンチンで、フランス人のアスリートなどが搭乗していた2台のヘリコプターが接触し墜落、乗客全員が死亡したとのこと。

フランスのテレビ番組のロケ中だったらしいです。

フランス当局は、過失致死罪を視野に入れた捜査を始めたというニュースがありました。


「過失致死罪」は、

    homicide involontaire

    オミシッド アンヴォロンテール

です。


involontaire は、

    意図しない、わざとではない

という意味で、

    homicide

のほうは、

    殺人、殺人犯、人殺し

という意味です。


ですので、homicide involontaire は、

    意図しない殺人

です。


homicide の homi- は、

    homme (男、人間)

という語と同じく、「人間」という意味のラテン語の、

    homo

という語から来ています。


また、-cide には、

    殺す

という意味があり、「自殺」という意味の

    suicide

の最後の -cide と同じです。


※ sui- は「自分」という意味になります。




1844年10月の午後3時ころ 2

[フランス語中級]

Vers trois heures de l'après-midi, dans le mois d'octobre de l'année 1844, un homme âgé d'une soixantaine d'années, mais à qui tout le monde eût donné plus que cet âge, allait le long du boulevard des Italiens, le nez à la piste, les lèvres papelardes, comme un négociant qui vient de conclure une excellente affaire, ou comme un garçon content de lui-même au sortir d'un boudoir.


Balzac, "Le cousin Pons 冒頭の第二回目です。

    → 第一回目


un homme âgé d'une soixantaine d'années 「60歳くらいの歳の男(が)」に、

    mais à qui tout le monde eût donné

    メ アキ トゥル モンド イドネ

    plus que cet âge

    プリュ ク セッタージュ

と続きます。


mais は「でも、しかし」なので前の内容と対立する内容が述べられると予想されます。

何と何が対立するのかはもう少し読まないとわかりませんが予想はしておきましょう。


à qui は何でしょうか。

qui は疑問詞か関係代名詞のどちらかになります。

ここまで読んだところでは疑問文っぽい感じはないので、とりあえず関係代名詞と判断して読んで行きます。


関係代名詞は「代名詞」なので、何らかの「名詞」の「代わり」になっています。

関係代名詞がその代わりになっている元の名詞のことを「先行詞」といったりします。

関係代名詞があるときはとにかくその先行詞を見つけるのが大事。


それから関係代名詞はいくつかありました。

たとえば、

    qui    que    dont    lequel

などです。

それぞれ用法がちがいます。


今回の例文の場合はどうでしょうか。

この場合は「前置詞+qui」となっていて、この組み合わせの場合は、関係代名詞 qui が指しているの(quiの先行詞)は「人」になります。

※ 先行詞が「モノ」の場合は、「前置詞+関係代名詞」の組み合わせで使われる関係代名詞は

    lequel       laquelle
    lesquels   lesquelles

になります。


そうすると、この場合の qui の先行詞は、un homme ということになりそうです。

à qui で、「その人に対して(= 60歳くらいの歳のその男に対して )」という感じです。

では関係代名詞の後ろの部分(関係代名詞節)を見ていきましょう。


(続く...)


2015-03-10

上級仏単語: hérésie

今日の上級仏単語は、

    hérésie

発音は、

エレズィ

です。

女性名詞。

最初の h は 「無音のh」 です。

意味は、

(カトリック教会から見た)異端

とか、

(一般的な意味での) 異端

とかです。


同じ 「エレジー」 でも、日本語にもなっている、「哀しい歌」(哀歌, 悲歌) という意味のエレジーもあります。

こちらは別の単語で、

    élégie


女性名詞です。




2015-03-09

上級仏単語: châtiment

今日の上級仏単語は、

    châtiment

発音は、

シャティモン

品詞は、

名詞 (男性名詞)

※ -ment で終わる名詞は男性名詞です。

意味は、

    懲罰

です。


村上春樹が影響を受けたと言っているロシアの大作家ドストエフスキー。

そのドストエフスキーの作品に 『罪と罰』 (つみとばつ) というのがあります。

『罪と罰』 というタイトルは、フランス語で、

    Crime et châtiment

と訳されています。




最近の用例では、

 「 フランスで体罰が法律で明確に禁止されていないと、欧州評議会 (Conseil de l'Europe) が判断した」。

という内容の文中で、「体罰」 には、

    châtiments corporels (肉体的懲罰)

という語句が使われていました。




2015-03-08

上級仏単語: intransigeant

本日の上級フランス語単語は、

    intransigeant


発音は、

    アントランシジャン


意味は、


    非妥協的な、強硬な


です。

2015-03-06

彼が私たちのところにやって来たのは 03

Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189... Je continue à dire "chez nous", bien que la maison ne nous appartienne plus.
[フランス語中級]

( Alain-Fournier, "Le grand Meaulnes", )

アラン=フルニエ『モーヌの大将』 の冒頭三回目です。


    → 一回目 (2015.2.1)

    → ニ回目 (2015.2.2)


Le grand Meaulnes 表紙
Le grand Meaulnes 表紙 (Wikipediaより


今日は引用の最後の部分です。

    bien que la maison ne nous appartienne plus


発音はこんな感じです。

    bien que la maison

    ビャンクラメゾン

    ne nous appartienne plus

    ヌ ヌザパルティエンヌ プリュ

さてこの個所は bien que で始まります。

bien que の後には接続法の文が続き、意味は、「〜だけれども」という〈譲歩〉を表す、というのは初級を終えた人なら一度は聞いたことがあるはずです。

ここでは

    appartienne

が接続法ということになりそうです。

この動詞 appartienne の不定詞は、

    appartenir

    アパルトゥニール

で、意味は、

    (〜に)所属する、(〜の)ものである

などです。

ですから、

    bien que la maison ne nous appartienne plus

はとりあえず、

    もうその家は私たちの所属ではないのだけれども

    その家はもう私たちのものではないのだけれど

などと訳せます。


ここで appartenir の接続法現在形の活用を確認しておきましょう。

    j'appartienne           ジャパルティエンヌ

    tu appartiennes       テュ アパルティエンヌ

    il appartienne          イラパルティエンヌ

    nous appartenions   ヌザパルトゥニオン

    vous apparteniez     ヴザパルトゥニエ

    ils appartiennent     イルザパルティエンヌ

接続法現在形の活用語幹は、基本的には(不規則な動詞以外は)直説法現在形の活用語幹を元に作られます。

その規則は、

    接続法現在形の活用語幹は、直接法現在形の三人称複数(ils) の語幹から作る

というものです。

appartenir の場合だと、 直接法現在形の三人称複数(ils) の活用は、

    ils appartiennent

なので、活用語尾の -ent を取った、

    appartienn

が接続法現在形の活用語幹になります。

が、もう一つ規則があります。

それは、

    直説法現在形の三人称複数形 (ils) の語幹と一人称複数形 (nous) の語幹が異なる動詞の場合

は、

    nous と vousの接続法現在形の活用語幹のみ、直説法現在形一人称複数形の語幹を使う

というものです。

appartenir の直説法現在形の活用を見てみましょう。

    j'appartiens             ジャパルティヤン

    tu appartiens           テュ アパルティヤン

    il appartient             イラパルティヤン

    nous appartenons     ヌザパルトゥノン

    vous appartenez       ヴザパルトゥネ

    ils appartiennent      イルザパルティエンヌ

です。

※ appartenir の活用は tenir と同じです。tenir 直説法現在形の活用を確認しておきます。

    je tiens           ジュ ティヤン

    tu tiens          テュ ティヤン

    il tient            イル ティヤン

    nous tenons    ヌ トゥノン

    vous tenez     ヴ トゥネ

    ils tiennent    イル ティエンヌ


appartenir は、

直説法現在形の三人称複数形 (ils) の語幹、

    ils appartiennent → appartienn

と一人称複数形 (nous) の語幹、
    nous appartenons → apparten

が違います。


なので、先ほどの規則に従って、appartenir 接続法現在形の活用語幹は、

    j' appartienn-

    tu appartienn-

    il appartienn-

    nous apparten-

    vous apparten-

    ils appartienn-

となるでしょう。


接続法現在形の活用語尾は、

    je -e
    tu -es
    il -e
    nous -ions
    vous -iez
    ils -ent
となっています。

    ※ je, tu, il と ils は aimer, parler などの直説法現在形の活用語尾と同じで、nous と vous のときは直説法半過去形の活用語尾と同じです。


以上を合体させると、appartenir の接続法現在形の活用は、

    j' appartienn-e

    tu appartienn-es

    il appartienn-e

    nous apparten-ions

    vous apparten-iez

    ils appartienn-ent

となります。


ちょっと面倒な気もしますが、かなり明確な規則なので一度覚えれば楽勝です(たぶん)。


他の動詞でもチェックしてみましょう。


※ 活用の語幹が不規則なものもありますよ...。


上級仏単語: patrimoine

イスラム国 (Etat islamique) が、占領地の文化遺産を売却して資金にしたり、破壊したりしているというニュースがありました。

こうした 「遺産」 を

     patrimoine

といいます。

発音は、

    パトリモワーヌ

で、男性名詞です。

「文化遺産」 だと、

    patrimoine culturel

です。


patrimoine の patri- は 「父」 という意味があります。

    patrie

    パトリ

は、

    祖国

という意味(女性名詞)、つまり 「父の国」 ということでしょう。

ですので、patrimoine は 「父から受け継いだもの」 で 「遺産」 となるのでしょう。



2015-03-04

上級仏単語: dorénavant

今日は、

    dorénavant

が上級仏単語候補です。

発音は、

ドレナヴァン

という感じです。

フランス人の発音を聞いて確認したい人は、 いつもの Forvo へ。


意味は、

    今後は、これからは

という副詞で、同じ意味でより一般的に使われる語として、

    désormais

    デゾルメ

があります。


dorénavant は語源的には、

    d'or en avant

で、or は古い言い方で、

    今

という意味で、d'or で

    今から

という意味になり、その後ろの en avant は、

    前に(へ)、先に(へ)

という意味なので、

    d'or en avant

で、

    今から 前へ

という感じです!


2015-03-03

上級仏単語: autisme

今日の上級仏単語は、

    autisme

    オティスム

です。

-isme で終わるのは男性名詞です。


autisme の意味は、

    自閉症

になります。


auto- という接頭辞は

    自己の

という意味を持っています。


autisme の場合は、 auto- じゃなくて aut- になっていますが、auto- という接頭辞から来ていると考えてよいでしょう。



2015-03-01

上級仏単語: propagation

NHKのフランス語の海外向けラジオ放送、NHKワールド ラジオ日本のフランス語版での先日のニュースで、

    日本で危険ドラッグのプロパガシィオンが懸念されている

という内容がありました。


プロパガシィオンの綴りは、

    propagation

で、

    普及、伝播 (でんぱ)、蔓延

といった意味があります。


-tion で終わっているので女性名詞です。




上級仏単語: sporadique

今日の上級仏単語は、

    sporadique

です。


発音: スポラディーク


最近のニュースだと、たとえば 「ウクライナ東部ではスポラディークな戦闘が続いています」 といった文脈で使われています。

sporadique の意味は、

    散発的な、時折(ときおり)起こる

です。