この文は、André Malraux, "La Condition humaine" (アンドレ・マルロー『人間の条件』 ) の 1ページ目に出てきます。
→ このブログでマルローの『人間の条件』 を扱った記事
→ André Malraux, "La Condition humaine" (amazon)
まず発音を確認。
Quatre ou cinq klaxons
カトゥル ウ サンク クラクソン
grincèrent à la fois
グランセール ア ラ フワ
文の最初が Quatre ou cinq、つまり、
4つか5つ(の)
で始まっていて、そのすぐ右隣りには、
kalaxons
とあるので
4つか5つのクラクソン (が)
ということになりそうです。
kalaxon は男性名詞で、
警笛、クラクション
のことです。
※ もともとは kalaxon はクラクションを製造していた会社(フランス)の会社名だということです。
グランセール ア ラ フワ
文の最初が Quatre ou cinq、つまり、
4つか5つ(の)
で始まっていて、そのすぐ右隣りには、
kalaxons
とあるので
4つか5つのクラクソン (が)
ということになりそうです。
kalaxon は男性名詞で、
警笛、クラクション
のことです。
※ もともとは kalaxon はクラクションを製造していた会社(フランス)の会社名だということです。
さて 「4つか5つ(の)クラクション」 がどうしたのか。
次に grincèrent という動詞が来ます。
動詞の活用の最後が -èrent となっているパターンはこれまでも何度か出てきています。
そうです、直説法単純過去形です。
→ 直説法単純過去形についての記事
grincèrent の不定詞は grincer (グランセ)で、意味は、
軋む(軋む)、耳障り(みみざわり)な音を立てる
です。
grincer の単純過去形の活用を確認しておきましょう。
je grinçai ジュ グランセ
tu grinças テュ グランサ
il grinça イル グランサ
nous grinçâmes ヌ グランサーム
vous grinçâtes ヴ グランサート
ils grincèrent イル グランセール
ちょっと面倒ですね。
活用の語尾だけ取り出すと、
je -ai
tu -as
il -a
nous -âmes
vous -âtes
ils -èrent
となるわけですが、単純過去の活用語尾の型は 4種類ほどあります。
grincer と同じパータンになるのは、不定詞(原形)が -er で終わっている動詞です(aller も含む)。
たとえば、parler だと、
次に grincèrent という動詞が来ます。
動詞の活用の最後が -èrent となっているパターンはこれまでも何度か出てきています。
そうです、直説法単純過去形です。
→ 直説法単純過去形についての記事
grincèrent の不定詞は grincer (グランセ)で、意味は、
軋む(軋む)、耳障り(みみざわり)な音を立てる
です。
grincer の単純過去形の活用を確認しておきましょう。
je grinçai ジュ グランセ
tu grinças テュ グランサ
il grinça イル グランサ
nous grinçâmes ヌ グランサーム
vous grinçâtes ヴ グランサート
ils grincèrent イル グランセール
ちょっと面倒ですね。
活用の語尾だけ取り出すと、
je -ai
tu -as
il -a
nous -âmes
vous -âtes
ils -èrent
となるわけですが、単純過去の活用語尾の型は 4種類ほどあります。
grincer と同じパータンになるのは、不定詞(原形)が -er で終わっている動詞です(aller も含む)。
たとえば、parler だと、
je parlai ジュ パルレ
tu parlas テュ パルラ
il parla イル パルラ
nous parlâmes ヌ パルラーム
vous parlâtes ヴ パルラート
ils parlèrent イル パルレール
となります。
※ ほかの 3種類の活用のパターンについてはまたいつか...。
また、grincer の場合、主語が ils (3人称複数) 以外のときに、 c が ç (c cédille) になっているのは、c を [ k ] (カ行)ではなく、[ s ] (サ行) と読ませるためです。
( これは直説法現在の活用のときと同様です。 詳しくはやはり別の機会に...。 待てない人はググッて調べてみてください。)
さて、
tu parlas テュ パルラ
il parla イル パルラ
nous parlâmes ヌ パルラーム
vous parlâtes ヴ パルラート
ils parlèrent イル パルレール
となります。
※ ほかの 3種類の活用のパターンについてはまたいつか...。
また、grincer の場合、主語が ils (3人称複数) 以外のときに、 c が ç (c cédille) になっているのは、c を [ k ] (カ行)ではなく、[ s ] (サ行) と読ませるためです。
( これは直説法現在の活用のときと同様です。 詳しくはやはり別の機会に...。 待てない人はググッて調べてみてください。)
さて、
Quatre ou cinq klaxons grincèrent
までで、
4つか5つのクラクションが軋んだ
↓
クラクションが4、5回、軋んだ音を立てた
ということになります。
最後に、
à la fois
とありますが、fois は女性名詞で、
~回、~度
という回数を表しますが、à la fois は熟語で、
同時に、一度に
という意味でした。
ですので、
Quatre ou cinq klaxons grincèrent à la fois.
で、
4つか5つのクラクションが一度に軋んだ音を立てた。
↓
4、5台の車のクラクションが一斉に軋んだ音を立てた。
という感じになります。
この文は、小説冒頭で、Tchen という人物が夜、蚊帳が吊られたベッドに寝ている人物を刺し殺そうとして躊躇している場面に挿入されています。
この小説の書き出しについては、やはり、
→ このブログでマルローの『人間の条件』 を扱った記事
を見てください。