グローバルメニュー

2015-07-03

世界と戦争をする男

L'homme qui fait la guerre au monde

(ニュースのフランス語 / 初級フランス語)

今日のニュースのフランス語は、フランスのニュース週刊誌 Le Point (ル・ポワン)の最新号の表紙のタイトルからです。


http://www.lepoint.fr/versions-numeriques/


この号では、イスラム国の指導者が特集されてます。

    L'homme qui fait la guerre au monde

    ロッム キ フェ ラ ゲール オ モォンドゥ

l'homme の l' は定冠詞 le (男性単数形) です。


定冠詞 le ( la も ) はその後に続く名詞が母音で始まる時は l' となって、その語とくっつきます。

    ※ このことを 「 エリジオン ( élision )」 と言います。 日本語では 「母音字省略」。


homme は男性名詞で意味は、

    男の人、男性

または、

    人間、人

ですが、ここではイスラム国の指導者を指していると思われるので 「男」 がよいでしょう。


次の qui は 「関係代名詞」 です。

関係代名詞 qui の役割は、

    1. qui の後に続く部分で、qui の直前の名詞を修飾 (説明) する

    2. qui に続く部分の動詞の主語になる

の二つです。


1. の 「qui の後に続く部分で、qui の直前の名詞を修飾 (説明) する」 ですが、つまり、

    qui fait la guerre au monde

の箇所が、その直前の名詞、

    L'homme

を修飾 (説明) しているということです。


また、2. の 「  qui に続く部分の動詞の主語になる 」 については、 この qui が、次の動詞

    fait

の主語になっているということになります。


この動詞 fait は faire の直説法現在 三人称単数形ですね。

faire は不規則活用動詞でした。

活用させてみると、

        je fais           ジュ フェ
        tu fais          テュ フェ
         il fait           イル フェ
    nous faisons      ヌ フゾン
    vous faites        ヴ フェット
    i   ls font           イル フォン

でした。

    ※ 複数形の活用と発音に注意が必要です。


続く、

    la guerre

は、

    戦争

という意味なので、

    fait la guerre

で、

    戦争をする

となります。


次の、

    au

は、

    前置詞 à + 定冠詞(男性単数) le

が合体したもので、これを 「定冠詞の縮約形」 と言ったりします。


前置詞 à は、主に 「~へ / ~に」 という 「方向性」 を表します。

    ※ 英語だと to や at に相当します。


au の後には、

    monde

    世界

が来ています。

ですので、

    fait la guerre au monde

で、

    世界に戦争をする

    世界に戦争をしかける

    世界と戦争する

などとなります。


そして、この箇所の動詞 fait の主語の qui が接着剤となって、直前の l'homme を修飾 (説明) します。


なので、

    L'homme qui fait la guerre au monde

で、

    世界と戦争する男

です。