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2015-02-21

プロローグが語っている間に

Pendant que le Prologue parlait, les personnages sont sortis un à un.

劇作家 ジャン・アヌイ (Jean Anouilh / 1910-1987) の 作品 『アンチゴーヌ』 (Antigone / 1942) の一文。

この作品は、古代ギリシャの劇作家のソフォクレスという人が書いた悲劇「アンティゴネー」 が元になっています。


まずは発音をざっくり確認。

Pendant que le Prologue parlait,
パンダン ク ル プロローグ パルレ

les personnages sont sortis un à un.
レ ペルソナージュ ソン ソルティ アンナアン



文頭にある pendant que ですが、この後ろには主語と述語動詞からなる文(節)が続き、「~する間(に)」 といった意味になります。

では、pendant que の後ろの主語と述語動詞を探しに行きましょう。

すぐに見つかります。

主語は le Prologue で、述語動詞は parlait です。

ですので、

Pendant que le Prologue parlait,

で、

プロローグが話している(話していた)間に

となります。


le Prologue というのは人の名前としてはちょっと変な感じがしますが、一応この劇の登場人物です。

parlait は parler の直説法半過去です。



では、「プロローグが語っている間に」何が起こったのか。

les personnages sont sortis un à un

personnage は男性名詞で、「人物」という意味のほか、「登場人物」という意味もあります。

この文の前後の文脈がわからないので判断しづらいですが、ここでは劇中でプロローグという人がしゃべっていて、その間に他の登場人物たちが何かするという感じになります。



他の登場人物たちが何をするのか(あるいはしたのか)というと、 sont sortis とあるので「出ていった」ということになります。

sont sortis は sortir の複合過去形です。 sortir は partir や entrer などと同じく、複合過去形作るときは助動詞に avoir ではなく être を使うのでした。

そして être を使う複合過去形は、動詞の過去分詞が主語に性数一致するのでした。

今回の文では主語は les personnages で男性名詞の複数形です。

そこで sortir の過去分詞 sorti の語末に s が付いています。

ここまでをまとめると、

les personnages sont sortis

で、

登場人物たちは出ていった

となります。



最後の

un à un

ですが、これは形がヘンなので(面白いので)熟語の可能性があると予想して辞書を引きましょう。

すると、

一つずつ、一人ずつ

といった意味が見つかります。

※ 女性形は une à une となります。


そうすると全体では、

Pendant que le Prologue parlait, les personnages sont sortis un à un.

プロローグが語っている間に、登場人物たちは一人またひとりと出て行った。

という感じでしょう。


【練習】

次の日本語をフランス語に訳せ。

プロローグが語っている間に、登場人物たちは一人またひとりと出て行った。



2015-02-18

上級仏単語: en catimini


今日の上級仏単語は、

    en catimini

    アン カティミニ

です。

意味は、

    こっそりと, ひそかに, 隠れて

となります。


上級仏単語: revendiquer

今日のフランス語の単語は、

    revendiquer

です。

発音: ルヴァンディケ

    → Forvoで発音を確認


revendiquer は動詞です。

意味は、

    ~を(権利として)要求する

などですが、

    (~の事件の)犯行声明を出す

という意味でも使われます。


最近もテロが多いですが、「なになにのテロでなになに組織が犯行声明を出した」 などで使われています。


2015-02-17

上級仏単語: fusillade

上級仏単語です。


今日の上級仏単語: fusillade

発音: フュズィヤード

品詞: 女性名詞


意味: 一斉射撃、銃撃(戦)


コペンハーゲンで開かれていた言論の自由をめぐる集会が銃撃を受けましたが、そのことを紹介する記事で フュズィヤード という言葉が使われています。


2015-02-16

上級仏単語: diocèse

* 上級仏単語


今日の単語:  diocèse


発音: ディオセーズ  → Forvo


品詞: 男性名詞


意味: [カトリックの] 司教区


2015-02-14

上級仏単語: chavirer

アフリカのリビアから小船に載ってイタリアに向かっていた移民労働者たちの船が転覆して多くの死者が出たというニュースがありました。


そのニュースの中でも使われていた、船が 「転覆する」 ことを、

    chavirer

    シャヴィレ

といいます。


2015-02-12

太陽が空に登る速さに

(フランス語中級)

J'étais surpris de la rapidité avec laquelle le soleil montait dans le ciel.
Albert Camus, "L'Étranger"

アルベール・カミュの 『異邦人』 からです。


発音:

J'étais surpris

ジェテ シュルプリ

de la rapidité

ドゥ ラ ラピディテ

avec laquelle

アヴェク ラッケル

le soleil montait

ル ソレイユ モンテ

dans le ciel

ダン ル シィエル


では、文の先頭から見て行きましょう。

    J'étais

    私は ... (な状態)だった

続けて、

    J'étais surpris
    私は驚かされていた

    → 私は驚いていた

surpris は動詞 surprendre の過去分詞形。

surprendre は「を驚かす」「を突然襲う」という意味で、

    être surpris de quelque chose
で、

    何かに驚く

となります。

今回は、何に驚いているのか。

    J'étais surpris de la rapidité

    私は速さに驚いていた

rapidité に驚いています。

rapidité は「速さ、速度」 という意味です。

定冠詞 la が付いているので女性名詞。

rapidité の形容詞形は rapide(ラピッド)で、「速い」という意味。

    ※ 英語では rapid (ラピッド) と最後の -e がありません。


さらに関係代名詞節が続きます。

    J'étais surpris de la rapidité avec laquelle

laquelle は関係代名詞 lequel の女性形単数です。


関係代名詞というやつは、その関係代名詞より前(左)にある言葉(名詞)の「代わり」を務めます。

なので関係代名詞は 「代名詞」 なのです。

いまの場合は、laquelle は単数の女性形なので、laquelle より前(左)にある 〈単数女性形〉 の名詞を探します。

    ※ 男性単数 lequel、女性単数 laquelle、男性複数 lesquels、女性複数 lesquelles です。

すると、 laquelle より前(左)にある単数女性形の名詞は、
    la rapidité

しかないので、 la rapidité が laquelle の「先行詞」だと言っていいでしょう。


関係代名詞 lequel/laquelle の用法の一つは前置詞といっしょに使われる(前置詞の目的語になる)ことです。

今回は前置詞 avec といっしょに使われて avec laquelle となっています。

そして、関係代名詞の用法のもう一つは、関係代名詞の後に続く文(関係代名詞節)の一部となるという点です。

ここで laquelle の後にある部分をみておきましょう。

    le soleil montait dans le ciel

    太陽が / 登っていった / 空に

montait は動詞 monter の直説法半過去形です。

avec laquelle はこの le soleil montait dans le ciel とどのようにつながるのでしょうか。

avec laquelle の laquelle は la rapidité のことでしたので、

    avec laquelle le soleil montait dans le ciel

は、

    avec la rapidité le soleil montait dans le ciel

となり、わかりやすいように avec 以下を文の後に持っていくと、

    le soleil montait dans le ciel avec la rapidité

    太陽は登っていった / 空に / その速度で

    → 太陽はその速度で空に登っていった

となります。

そして、この太陽の登っていったその速度に「私は驚いていた」ということになります。

    J'étais surpris de la rapidité avec laquelle le soleil montait dans le ciel.

    私はその速度に驚いていた
               ↑
    その速度で太陽は空に登っていった


全体の意味は、

    私は太陽が空に登っていく速さに驚いていた。

という感じになります。

2015-02-09

上級仏単語: représailles

今日も上級、フランス語単語。

昨日に続いて、「ヨルダンによるルプレザーユ」 という表現に出てきた、

    représailles

という語です。

女性名詞。


最後に s がついていますが、いつも複数形で使います。


意味は、

    報復、仕返し、復讐

です。


「ヨルダンによるルプレザーユ」 はつまり、ヨルダンがイスラム国に報復攻撃をし始めたという記事の見出しでした。



上級仏単語: riposter

きょうは、 

riposter 

リポステ

です。

意味は、

反撃する 

です。

数日前に、「ヨルダンがパイロットの殺害に対して リポステ した」 というような内容の記事がありました。


2015-02-02

彼が私たちのところにやって来たのは 02

Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189... Je continue à dire "chez nous", bien que la maison ne nous appartienne plus.


アラン=フルニエ(Alain-Fournier)の『モーヌの大将』(Le grand Meaulnes)の冒頭続きです。

  → 一回目 (2015.2.1)


Le grand Meaulnes 表紙
Le grand Meaulnes 表紙 (Wikipediaより


今日は二文目の、

    Je continue à dire "chez nous", bien que la maison ne nous appartienne plus.

の前半を見てみます。


発音:

    Je continue à dire "chez nous"

    ジュ コンティニュ ア ディール シェ ヌ


解釈:

continue は 動詞 continuer で、意味は「続ける」です。

je continue という活用なので、直説法現在形です。


continuer は「 continuer à 不定詞 」で、「~し続ける」という表現になります。

なので、

    Je continue à dire

までで、

    私は言い続ける

ということになります。


で、何を(何と)言い続けるのかというと。

    Je continue à dire "chez nous"

    私は「私たちの家に」と言い続ける

となっています。


最初から見ておくと、

    Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189...
    Je continue à dire "chez nous", ...

    彼が私たちのところにやって来たのは、189x年11月の或る日曜のことだった。
    私は「私たちの家」という言い方をし続けようと思う...

となります。


2015-02-01

上級仏単語: indemnisation

今日の上級フランス語単語は、

    indemnisation

です。


発音は、

    アンデムニザシォン

です。

フランス人の発音を、いつもの Forvo で聞いてみてください。


最後が -tion で終わっているので女性名詞です。


意味は、

    賠償、補償

です。


動詞は、

    indémniser

アンデムニゼ

で、

賠償する、補償する、弁償する

となります。


彼が私たちのところにやって来たのは 01

Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189...

( Alain-Fournier, "Le grand Meaulnes" )


Le grand Meaulnes 表紙
Le grand Meaulnes 表紙 (Wikipediaより


アラン=フルニエ (1886‐1914) というフランスの小説家の作品 Le grand Meaulnes(1913)の冒頭の文です。

Meaulnes は「モーヌ」と読みます。

日本語では 『モーヌの大将』 というタイトルで翻訳が出ています。


では、おおまかな発音を確認しましょう。

    Il arriva chez nous

    イラリヴァ シェヌゥ

    un dimanche

    アン ディモンシュ

    de novembre 189...

    ドゥ ノヴァンブル ミルユィサン カトルヴァンディ...


最初の

  Il arriva

の arriva は動詞 arriver が活用したものですが、時制は何でしょうか?

 ...。


そうです、直説法単純過去形です。


ちょっと活用を確認しておきましょう。

    j'arrivai
    tu arrivas
    il arriva

    nous arrivâmes
    vous arrivâtes
    ils arrivèrent


発音は、

    ジャリヴェ
    テュ アリヴァ
    イラリヴァ

    ヌザリヴァーム
    ヴザリヴァート
    イルザリヴェール


Il arriva の意味は、

    彼は来た

という感じですが、この「彼」が誰なのかは ― この文は小説冒頭なので ― まだわかりません。


続いて、

    Il arriva chez nous

chez は「~の家で/に」なので、

    彼は私たちの家にやってきた

となります。

※ 私が昔よく通っていた喫茶店が「シェヌー」という名前でした。


次に、un dimanche と続きます。

    Il arriva chez nous un dimanche

dimanche は「日曜日」なので、un dimanche で「或る日曜日に」という感じでしょう。

    彼は或る日曜日に私たちの家にやってきた。


さらに、月の名前が付いています。

    Il arriva chez nous un dimanche de novembre

novembre は「11月」。

    彼は11月の或る日曜日に私たちの家にやってきた。


そして最後に西暦が続きます。

    Il arriva chez nous un dimanche de novembre 189...

    彼は189x年の11月の或る日曜日に私たちの家にやってきた。

    彼が私たちのところにやって来たのは、189x年11月の或る日曜のことだった。


◆ 翻訳

天沢退二郎 訳 『グラン・モーヌ (岩波文庫) 







2015-01-30

音楽が止まったとき 2

Mme Arnoux regardait au loin d'une manière vague. Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois, comme si elle sortait d'un songe.

[フランス語中級]


フロベール 『感情教育』 ( Flaubert, "L'Education Sentimentale" ) の一節の続き、三回目です。


    → 一回目 遠くをぼんやりと

    → 二回目 音楽が止まったとき 1


前回は、

    Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois

    音楽が止まったとき、彼女は瞼を何度も動かした。

まで見てみました。


今日は、その続きの

     comme si elle sortait d'un songe

についてやりましょう。


発音:

    comme si

     コム スィ

    elle sortait

    エル ソルテ

    d'un songe

    ダン ソンジュ


comme si は決まりきった表現で、

    まるで...のように

という意味になります。

    ※ 英語でいうと as if みたいなものです。


comme si の後には直説法半過去あるいは直説法大過去の文が続きます。

今回の場合は、

    elle sortait

なので半過去形です。

    ※ sortait は sortir の半過去形。 もし大過去だったら elle était sortie となります。


半過去を使うのか大過去なのかは、表現されている内容が現在のことなのか過去のことなのかということには関わりません。

どちらが使われるかの基準は、

    comme si ...が修飾している文の時と同じ時点の場合は半過去

    comme si ...が修飾している文の時とより以前の時点の場合は大過去

となります。

今回の場合、 comme si elle sortait d'un songe の sortais は半過去ですので、「 comme si ...が修飾している文の時と同じ時点 」 を表現していることになります。


では、ここで言う 「comme si ...が修飾している文」 とはどういうことでしょうか。

まずは例文全体の意味を解釈してから考えましょう。


さて、

    comme si elle sortait d'un songe

の、songe は

    夢、夢想

です。

un がついているので男性名詞だとわかります。

「夢、夢想」という意味では、

    rêve (レーヴ)

というのもありましたね。

    ※ こちらも男性名詞です。
    ※ songe も rêve も同じような意味ですが、songe のほうがより “文学的” になります。
    ※ つまり普段の会話とかでは rêve のほうを使うということです。


でこの箇所の、

    sortir d'un songe

とはどういうことでしょうか。

この de を「から」ととって、

    夢から出る

つまり、

    夢から覚める

という感じでいいでしょう。

そうすると

    comme si elle sortait d'un songe

は、

    まるで夢から覚めたかのように

みたいになります。

文全体では、

    Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois, comme si elle sortait d'un songe.

    音楽が止まったとき、まるで夢から覚めたかのように、彼女は何度も瞼を動かした。

という感じです。


さて、 「comme si ...が修飾している文」 はどこでしょうか。


日本語で考えると、「まるで夢から覚めたかのように」 → 「彼女は何度も瞼を動かした」 という関係になるので、

「まるで夢から覚めたかのように」 が、「彼女は何度も瞼を動かした」 を修飾しているということになります。

いわゆる 「修飾」 と 「被修飾」 の関係です。


で、 「comme si ...が修飾している文」 は、

    elle remua les paupières plusieurs fois

で、その時(時制) は単純過去 (← remua)です。


つまり、

    comme si elle sortait d'un songe の半過去形の sortait が表している時点は、

    elle remua les paupières plusieurs fois の単純過去の remua の時点と同じ、

ということになります。


「彼女が夢から覚めている」 のと、「彼女が瞼を動かした」のは同じ時間の中でだということです。

なのでそれっぽく訳しましょう。


    Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois, comme si elle sortait d'un songe.

    音楽が止まったとき、まるで夢から覚めつつあるかのように、彼女は何度も瞼を動かした。



今回の説明はちょっとわかりずらかったかもしれません...。 ごめん。



2015-01-29

上級仏単語: embuscade

最近新聞に出た、今日の上級フランス語の単語は、

    embuscade

です。


発音は、

    アンビュスカァドゥ

です。


最近のフランス語のニュースだと、中東で、或る党派の人たちが、武装した反対派に待ち伏せされて攻撃された、などというのに載っていた単語です。


意味は、

    待ちぶせ

女性名詞です。


2014-12-28

上級仏単語: râler

上級仏単語:  râler

発音: ラレ

  → Forvoで発音を聞く

意味: あえぐ、ぜいぜい言う


用例: 最近フランスのサヴォア地方で大量の雪が降って、住民が râler しているという記事がネットに載っていました。


2014-12-19

上級仏単語: limoger

上級仏単語です。

今回の単語は、

    limoger

です。


発音は

    リモジェ

となります。


-er で終わってますので予想通り動詞です。


意味は、

    (高官を)左遷する・更迭する

とかです。


2014-12-07

上級仏単語: éternuer

フランス語の単語の上級編です。


きょうは、

    éternuer

です。


発音は、

    エテルニュエ

です。 リンクはいつもの Forvo さんでの発音のページです。


意味は、

    くしゃみをする

です。


「上級単語」 というよりは、「日常語」ですね!


2014-12-04

上級仏単語: abroger

今回の上級フランス語の単語は、

    abroger

で、発音は、

    アブロジェ

です。

abroger 廃止する

動詞です。

意味は、

    (法律などを)廃止する、撤廃する

です。

最近のニュースだと、サルコジ元大統領が同性婚を認めた法律の廃止を主張した、という文脈で使われていました。

同じような意味でより一般的な語としては、

    abolir (アボリール)

があります。

2014-11-17

上級仏単語: césarienne

上級仏単語です。

今日は、

    césarienne

で、発音は、

    セザリエンヌ

です。

これは、

    césarien  (セザリアン)

という形容詞の女性形が名詞化したもの。


césarien は、

   シーザーの、ローマ皇帝の

という意味の形容詞。


シーザーっていうのは古代ローマのあのシーザー(カエサル)のことです。


そして、その女性形が名詞化した césarienne には、

    帝王切開

という意味があります。


たしかに、シーザーは 「帝王」 でしたが...。

なぜ、こういう意味になったか調べてみたいです。


最近のニューズだと、フランスで帝王切開による出産率がかなり下がったというのがあり、そこに césarienne という単語が出てきました。


例えば、Le Monde の以下の記事です。

    Baisse inédite du nombre de césariennes en France



2014-10-29

上級仏単語: autopsie

今日のフランス語の上級な単語は、

    autopsie

です。


発音は、

    オトプスィ

です。


フランス人による発音を Forvo というWebサイトで聞くことができます。


意味は、

    死体解剖、検死

で、女性名詞です。


殺人や死亡を伝えるニュース記事などにたまに出てきます。



2014-10-28

上級仏単語: subterfuge

今日は、

    subterfuge

という単語です。


発音は、

    シュプテルフュージュ

です。 sub- のところは

    × シュブ

ではなく、

    ○ シュプ

と読みます。

フランス人による発音は、

    Forvo

で聞くことができます。


subterfuge は男性名詞で、

    言い逃れ, 逃げ口上

とか、

    策略, 手管

という意味です。


音楽が止まったとき 1

Mme Arnoux regardait au loin d'une manière vague. Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois, comme si elle sortait d'un songe.

(フランス語中級)

フロベール 『感情教育』 ( Flaubert, "L'Education Sentimentale" ) の一節の続き。


最初の文、

Mme Arnoux regardait au loin d'une manière vague.

については、

遠くをぼんやりと

を見てください。


今日はそれに続く二文目(の途中まで)の、

Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois

を見ていきます。


発音は、

Quand la musique

カン ラ ミュズィーク

s'arrêta,

サレタ

elle remua

エル ルミュア

les paupières

レ ポピエール

plusieurs fois

プリュズィウール フォワ

です。


まず、最初の箇所、

Quand la musique s'arrêta

は、

音楽が止まった時、

となります。


s'arrêta は s'arrêter の直説法単純過去形。

arrêter は

止(と)める、止(や)める

です。

ここでは s'arrêter と代名動詞になっています。


代名動詞の用法の一つに

自分を〜する

というのがあります。

いわゆる再帰的用法です。


s'arrêter の場合は、

自分を止める → 止める, 止まる

みたいな感じになります。


なので

Quand la musique s'arrêta

で、

音楽が止まった時

となります。


続きは、

elle remua les paupières plusieurs fois

で、前から見ていくと、

彼女は動かした / 瞼を / 何度も

です。


paupière は「瞼(まぶた)」、女性名詞。

瞼は両眼それぞれの上下にある(つまり四つある)ので複数形になってます。


remua は動詞 remuer の直説法単純過去形。

remuer は

動かす

という意味です。


つぎの、

plusieurs fois

ですが、 plusieurs は

いくつかの、若干の

という意味の形容詞で、英語の several です。

fois は男性名詞で、何回目とか何度目とかいう場合の「回」や「度」です。

fois は単数形でも最後に s が付きます。

結局、

plusieurs fois

で、

何度も、何回も

となります。


ここまでをまとめると、

Quand la musique s'arrêta, elle remua les paupières plusieurs fois

音楽が止まったとき、彼女は瞼を何度も動かした。

となります。


s'arrêter と remuer の直説法単純過去形の活用を確認しておきましょう。

je m'arrêtai ジュ マレテ
tu t'arrêtas テュ タレタ
il s'arrêta イル サレタ
nous nous arrêtâmes ヌ ヌザレターム
vous vous arrêtâtes ヴ ヴザレタート
ils s'arrêtèrent イル サレテール

je remuai ジュ ルミュエ
tu remuas テュ ルミュア
il remua イル ルミュア
nous remuâmes ヌ ルミュアーム
vous remuâtes ヴ ルミュアート
ils remuèrent イル ルミュエール

です。


続きます。


2014-10-19

上級仏単語: déambuler

上級なフランス語の単語です。


今日は、

    déambuler

で、発音は、

    デアンビュレ

品詞は動詞、

意味は、

    ぶらつく、散歩する

です。


たとえば、

     メグレはモンマルトル界隈をぶらついていた。

なんていう文で使われると思います。


2014-10-12

上級仏単語: réitérer

本日の単語: réitérer

読み方: レイテレ

品詞: 動詞

意味: 繰返す, 反復する


2014-10-11

遠くをぼんやりと

[フランス語初級]

Mme Arnoux regardait au loin d'une manière vague.


フロベール( Flaubert ) 、『感情教育 ( L'Education Sentimentale ) 』 の一節。



最初の文の発音から。

Mme Arnoux regardait
マダム アルヌー ルガルデ

au loin
オ ロワン

d'une manière vague
デュヌ マニエール ヴァーグ

です。


まず、

Mme Arnoux regardait

で、

アルヌー夫人は見つめていた

という意味になります。


※ アルヌー夫人は、「二人の目が出会った (1)」 で、主人公の青年フレデリックに、帽子を拾ってもらった人です。


regardait は動詞 regarder の半過去形。

活用させてみましょう。



まず活用語幹ですが、直説法半過去形の活用語幹は直説法現在形の nous の活用語幹と同じでした。

regarder は parler や aimer と同じ第一群規則活用動詞なので、現在形の活用はシンプルです。

[直説法現在形]


je regarde ジュ ルガルド
tu regardes テュ ルガルド
il regarde イル ルガルド
nous regardons ヌ ルガルドン
vous regardez ヴ ルガルデ
ils regardent イル ルガルド

nous のときは nous regardons なので、半過去形の活用語幹は regard- になります。



では半過去形に活用させましょう。

[直説法半過去形]


je regardais ジュ ルガルデ
tu regardais テュ ルガルデ
il regardait イル ルガルデ
nous regardions ヌ ルガルディオン
vous regardiez ヴ ルガルディエ
ils regardaient イル ルガルデ

です。



続きを見ましょう。

Mme Arnoux regardait au loin

loin は「遠くに」という意味の副詞ですが、ここでは定冠詞の le が付いているので男性名詞になります。

辞書を見ると意味は「遠方」などとなっていますが、

au loin

で、

遠くに、遠くへ

という表現です。

ですので、

Mme Arnoux regardait au loin

は、

アルヌー夫人は遠くに見つめていた。

→ アルヌー夫人は遠くを見つめていた。

という感じです。



続いて、

d'une manière vague

です。

manière は「やり方」「様式」というような意味の女性名詞ですが、

d'une manière + 形容詞

で、

〜な仕方で、やり方で

となります。

vague



漠然とした、曖昧(あいまい)な、ぼんやりした

という意味の形容詞なので、

d'une manière vague

で、

曖昧な仕方で、漠然と、ぼんやりと

となるので、

Mme Arnoux regardait au loin d'une manière vague.

アルヌー夫人はぼんやりと遠くを見つめていた。

という感じです!


※ vague には女性名詞として、



という意味もありますね。



2014-10-09

上級仏単語: sporadique

今日の上級仏単語は、

    sporadique

読み方は、

    スポラディーク

意味は、

    散発的な

です。

品詞は、形容詞ですね。