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2015-11-01

空は澄み、月は輝く 3

J'entends des marins chanter qui lèvent l'ancre pour partir avec le flot qui va venir. 

(→ Gustave Flaubert : Lettres à Louise Colet )

 (ルイーズ・コレ)

ギュスターヴ・フロベールが、恋人のルイーズ・コレに宛てたラブレター、3回目。

    → 空は澄み、月は輝く 1
    → 空は澄み、月は輝く 2


2回目は、

    J'entends des marins chanter qui lèvent l'ancre

    錨を引き上げている水夫たちが歌っているのが聞こえる

    水夫たちが歌いながら錨を引き上げているのが聞こえてくる

まででした。

あとには、

    pour partir avec le flot qui va venir

と続いています。


paritir は 「出発する」。

pour は前置詞で 「目的」 を表すことができるので、

    pour partir

で、

    出発する目的で

    出発しようと(して)

というかんじです。

水夫たちは、船の引き上げて出発しようとしているのでしょう。

つぎの、

    avec le flot

の flot は 「上げ潮、海流、川の流れ」 なので、

   潮とともに、潮に乗って (出発しようと)

しているわけです。


最後の、

   qui va venir

ですが、この文の前半にあった qui lèvent の qui と同じく、主格(=主語になる)の関係代名詞です。

 va venir の va は aller で、〈 aller + 不定詞 〉 で、「近い未来」 を表すのでしたから、

    le flot qui va venir

で、

    これからやって来る上げ潮

となります。

ですので、

    pour partir avec le flot qui va venir

で、

    これからやって来る上げ潮とともに出発するために

    やって来る潮に乗って出発しようと

となるので、文全体では、

    J'entends des marins chanter qui lèvent l'ancre pour partir avec le flot qui va venir.

    やって来る潮に乗って出航しようと、水夫たちが錨を上げながら歌っているのが聞こえる

        ↓

    歌いながら錨を上げている水夫たちの声が聞こえて来ます。上げ潮に乗って出航しようというのでしょう。

というかんじです。