(Albert Camus, "L'étranger", 1942)
アルベール・カミュ 『異邦人』 からの引用、3回目です。
→ 一回目: 今日、母さんが死んだ
→ 二回目: 太陽が空に登る速さに
この文章もまだ小説が始まって間もなくのことで、 施設にいる母親の死を知った主人公が、葬式に出席するため出発しようとしている場面です。
発音は、
J'ai pris l'autobus à deux heures.
ジェ プリ ロトビュス ア ドゥゼール
Il faisait très chaud.
イル フゼ トレ ショ
です。
最初の ai pris は、動詞 prendre (プランドゥル) の複合過去です。
prendre は英語の take っぽい単語で、「取る」 を中心としたいろんな意味の幅を持っています。
ここでは
prendre l'autobus
で、「バスに乗る」 という表現です。
ですので、
J'ai pris l'autobus à deux heures.
私は2時のバスに乗った
となります。
次の文、
Il faisait très chaud.
は、現在形で言うと、
Il fait très chaud. (イル フェ トレ ショ)
の直説法半過去形なので、
とても暑かった
というかんじです。
「バスに乗った」 は複合過去で、「暑かった」 は半過去で表現されているのがポイント!
(どんなポイント?)
では、訳した日本語を見て、元のフランス語になおしてみましょう。
私は2時のバスに乗った。 とても暑かった。
↓
J'ai pris l'autobus à deux heures. Il faisait très chaud.
◇ 原文
L'Étranger の原文は、
Albert Camus, L'ÉTRANGER. Roman
で手に入ります。